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敷地面積・建築面積・延床面積の違い
家を買おうと考えたとき、多くの人が最初に感じるのは「わからないことが多すぎる」という不安です。
住宅展示場を見に行ってみても、どの会社が良いのか、どこまでが自分たちにとって現実的なのか
判断できないまま時間だけが過ぎてしまうという声は珍しくありません。
特に、家の広さに関わる基礎用語である
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敷地面積
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建築面積
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延床面積
この3つを正しく理解しているかどうかは、家づくりの満足度を大きく左右します。
「なんとなく広ければ住みやすいだろう」
「展示場の家が大きくて素敵だったからそのくらいが理想だ」
このような曖昧なまま計画を進めると、完成後に
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思っていたより部屋が狭かった
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家具が置きにくい
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廊下が無駄に長い
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収納が足りない
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ローン返済が思ったより重い
といった 「生活してから気づく後悔」 に繋がることが多くあります。
本記事では、家づくりにおける最重要ポイントともいえる 敷地面積・建築面積・延床面積の違いをわかりやすく解説しながら、注文住宅で後悔しないための考え方を解説していきます。
敷地面積とは
敷地面積とは、家を建てる土地そのものの広さを指します。
売買契約書や登記簿謄本にもこの数字が記載され、税金の計算、建築基準法の建ぺい率・容積率規制など、さまざまな場面で基準となる重要な数値です。
しかし、敷地面積が同じであっても、土地の形状や道路付けによって 建てられる家の形状は大きく変わります。
例えば、
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正方形に近く、道路に広く接している土地 → 建物計画がしやすい
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細長い土地 → 間取りに制約が出やすい
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三角形や変形地 → 設計の工夫が必要
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道路との接道距離が短い → 法規制で建築物の制限がかかる場合もある
つまり、「敷地面積が広い=家が広く建てられる」わけではないということです。
建築面積とは
建築面積とは、建物を真上から見たときの、地面に影を落とす部分の面積です。
言い換えると 1階の広さ を表す数字です。
ここで注意したいのは、
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軒の出
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庇(ひさし)
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バルコニーの張り出し
これらは条件により建築面積に含まれる場合があります。
そしてこの建築面積は 建ぺい率 の規制を受けます。
例:敷地面積 50坪、建ぺい率 60%
→ 建築面積は最大 30坪 まで
敷地面積が広くても、建ぺい率が低い土地では、1階を大きく取れないということです。
■ 延床面積とは
延床面積とは、1階・2階など、全ての階の床面積を合計した面積です。
家の広さの「体感」と最も直接的に関係しており、多くの場合住宅価格はこの延床面積に比例します。
例:
1階 18坪 + 2階 15坪 = 延床 33坪
ここで重要な点:
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吹き抜け部分は延床面積に含まれません
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階段や収納は含まれます
また、延床面積は 容積率 によって最大値が制限されます。
例:敷地面積 50坪、容積率 100%
→ 延床は 最大 50坪 まで
「広い家が欲しい」と思っても、土地の規制上、広い延床面積が確保できない場合があるということです。
3つの数字の関係がわかると「理想の広さ」が見えてくる
| 用語 | 意味 | 家づくりの影響範囲 |
|---|---|---|
| 敷地面積 | 土地全体の広さ | 土地価格、庭、駐車場、外構計画 |
| 建築面積 | 1階部分の広さ | 家の形、生活動線、建ぺい率で制限 |
| 延床面積 | 建物全体の広さ | 部屋数、収納量、建築価格、容積率で制限 |
この3つの関係を理解することで、住宅展示場での見え方が大きく変わります。
住宅展示場のモデルハウスは、多くが延床40坪以上です。
しかし実際の住まいでは、延床30〜35坪が最も一般的です。
つまり、展示場の家を「基準」にしてしまうと、無意識に大きな家を理想化しやすいのです。
広さの考え方で後悔しないために
家は「広いほど住みやすい」と感じるかもしれませんが、実際には
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光熱費が増える
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掃除の手間が増える
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不要な部屋が物置になる
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建築費用が上がる
という側面もあります。
必要なのは、家族構成や暮らし方に合った「ちょうど良い広さ」です。
特に重要なのは次の5つ
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生活導線を最優先に
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収納量は延床ではなく「必要な持ち物量」から逆算
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家具を置いた状態をイメージして動線を確保
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敷地面積・建ぺい率・容積率を理解した上で間取りを検討
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将来の暮らしの変化を見据えた広さにする
今「何をすべきか」
最初にやるべきことは、豪華なモデルハウスを見ることではなく、
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家族にとって必要な広さ
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現実的に無理のない予算
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土地と建物のバランス
この3つの軸を持つことです。
それがあるだけで、展示場の見え方も、営業担当者の説明の聞こえ方も、比較検討の仕方も変わります。
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